【初!よるの談話室】6月のみんなの尼崎大学 相談室と談話室を開催しました(令和6年6月12日)

  • UCMA

 6月12日(水)にみんなの相談室を開催しました。今回からは、これまでの「よるのミーティング」改め、「よるの談話室」として再出発。そんな新体制のみんなの相談室の様子をレポートします。

「みんなの尼崎大学 相談室と談話室(略して、みんなの相談室)」とは…
 偶数月の第2水曜日の13:00〜14:30(ひるの相談室)、19:00〜20:30(よるの談話室)をあまがさき・ひと咲きプラザで開催しています。ひるの相談室は「尼崎でこんな活動・事業をしてみたい」「進めたいプロジェクトがあるから、仲間が欲しい」「何ができるかわからないけど、お手伝いをしてみたい」など、活動の場を見つけたい人や広げたい人が相談できる場です。よるの談話室は、あるテーマについて話題提供者から話を聞き、集まった人たちで、そのテーマについて談話をする場です。


沖縄の18歳に尼崎でワクワクしてもらうには?


みんなでホワイトボードを囲んで話し合います

 今回の「ひるの相談室」には、15人にご参加いただきました。参加者から持ち込まれた相談事は、「沖縄の18歳に尼崎でワクワクしてもらいたい」と「AMA-NEST(アマネスト)を知ってほしい」の2つ。

 「沖縄の18歳に尼崎でワクワクしてもらいたい」というテーマを持ち込んだのは、尼崎市で水道工事の会社を営む照屋さんです。人材採用の一手として、今年から沖縄県の工業高校に会社案内のパンフレットを置いてもらえることになったのだそう。


沖縄の18歳に向けた採用方法を説明する照屋さん(写真右)

 ちなみにそのパンフレットを手掛けたのは20歳の二人の社員。制作過程で照屋さんが提案した内容は、若い二人に全て却下されてしまったのだといいます。
 照屋さんは「これまでの採用が思うようにいかなかったので、今回は若い社員たちに託してみようと。でも、ちょっと悔しいのでみんなの相談室で得た案を会社に持ち帰り、なんとか社長の威厳を見せたい」と張り切っていました。

 参加者からは、「どこがアピールポイントか」「働いている人の姿を見えるようにしてはどうか」といった、会社のPRポイントを探す主旨のアイデアが多く上がりました。
 採用に成功したあかつきには、必ずみんなの相談室に連れてきてくれるとのこと。アマにフレッシュな人材が来てくれるのが待ち遠しいですね。


シェアスペースの活用・周知方法について話す村上さん(写真中央)

 「AMA-NESTを知ってほしい」とのテーマを持ち込んだのは、初参加の村上さん。阪神尼崎駅から徒歩5分の立地にあるシェアスペース「AMA-NEST」の活用方法についての相談でした。
 「AMA-NEST」は、尼崎信用金庫と阪神電鉄の「てらまちプロジェクト」によって2017年にオープン(施設についてはこちら)。現状は、ちいさなお子さんの発表会や友人同士の交流会など、催し物だけでなく友人同士の集まりの場としても利用されているのだそう。飲食もOKで自由度が高い場所なだけに、もっと地域の人々に使って欲しい!との想いから今回の初参加に至ったのだと村上さんは話します。

 参加者からは「鏡を設置してダンススタジオとするのはどうか」「空き状況はどうやったら見られるの?」といった、施設の新しい利用方法についての意見が多く見られました。参加者の中にはすでに利用予約をしている人もいて、周知できればたくさんの人に使ってもらえそうで期待に胸が膨らみますね。


夏に向けての告知もありました

よるの談話室「利他とコミュニティ」

 今回が初開催となる「よるの談話室」。これまでのよるのミーティングからリニューアルし、ひとつのテーマに沿ってその場に集まった人で話し合います。


みんなでひとつのテーマについて意見交換をします

 記念すべき「よるの談話室」初回となる今回のお題は「利他とコミュニティ」。最近「利他」というワードをよく聞くようになりました。参加者がなんとなく思っている「利他と利己の違いって?」「そもそも利他ってなに?」といった疑問について、西正寺で住職を務める中平了悟さんをゲストにお招きし、みんなで考えていきます。


利他について説明する中平さん

 まず最初に「利他ってなに?」というところから、中平さんに解説してもらいます。

 「利他とは、他人のために利することですが、実行するのはなかなか難しくて。例えばお布施をするにしても、誰に、何円お金をあげたかといった意識がある時点で利他とはいえません。利他とは、行動にとらわれずに自然に振る舞える状態のこと。人のために何かしても忘れちゃってるくらい。ただ、だからといって不完全な利他になるから何も行動しないというのは怖いと思っていて...」(中平さん)

 中平さんの話を聞きながら、参加者の方からは「へー」「知らなかった...」なんていう新鮮なリアクションが。現職の住職さんからの貴重なお話にみんなで耳を傾けます。
 30分ほどお話を聞いた後に、今度は質問タイムです。それぞれが利他について日頃考えていること、話を聞いて疑問に思ったことなど、赤裸々にぶつけていきます。


みんなの考える利他について参加者それぞれが意見をいいます

 「クラウドファンディングに寄付するのは利他か」「他者を応援したい気持ちはどうやって表現すればいい?」「イベントボランティアの正しい在り方とは」「コミュニティに所属する難しさ」など、日常生活ではなかなか話せない意見も出ました。

 1時間30分の時間を越えて続いた議論は「コミュニティの依存度が利他につながるのか」といった話にまで。自分の心のあり方を改めて考えさせられる貴重な時間となりました。

 次回の「みんなの相談室」は、8月21日(水)(いつもと違い、第3水曜日なのでご注意ください。)です。談話室のテーマは「資金調達とマネタイズ」。NPO法人SEINコミュニティLABで所長を務める宝楽陸寛さんをお招きし、地域で「温かいお金」がまわる仕組みづくりについてみんなで話し合います。ご興味のある方は、ぜひふるってご参加ください。


かなり深い議論にまで発展しました