第25回みんなの尼崎大学オープンキャンパス ジモト系写真大喜利「ちいきいとお城編」

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 12月13日(金)に第25回みんなの尼崎大学オープンキャンパス「ちいきいと お城編」を開催しました。今回は2019年3月に開城した尼崎城を会場に、一風変わったトークイベントを開催。大いに沸いた会場の様子を写真とともにレポートします。

ちいきいとって?


超満員の68人が参加しました

 「ちいきいと」とは、神戸を中心に行われている、お題に沿った写真を使って地元自慢をする大喜利系トークイベント(ちいきいとのHPはこちら)。
 ルールは区や町を代表した3人のプレゼンターが、あらかじめ決められたいくつかのお題に合わせて、自身が活動する地域の写真を撮影し、当日はその写真をスクリーンに映しながら、いかにお題にマッチしているかを説明するというもの。神戸ではこれまで28回開催され、尼崎を会場に行われたこともあります。

 プレゼンターの地元愛とプライドのこもったトークを聞いているうちに、そのまちの小ネタや歴史を知ることができ、聞いている方も胸が熱くなるというイベントです。今回は、このイベントの尼崎独立リーグを立ち上げて地域の魅力を再確認してみようと企画しました。


司会の若狭健作と中嶋惠。尼崎城で借りられる衣装を着て、会場の雰囲気を盛り上げます。

立花vs武庫之荘vs園田


 今回の出場者は写真左から、
大迫力さん(140B)/立花
東和樹さん(尼崎旅)/武庫之荘
前口あかねさん(hinata)/園田
の3人。神戸リーグにも出場経験のある編集者の大迫さんを筆頭に、ローカルメディア「尼崎旅〜あまたび〜」で地元情報を発信する東さん、2019年4月に園田に引っ越してきて「あかねまる」の愛称で親しまれる前口さんがトークバトルを繰り広げました。

 8個のお題は会場となった尼崎城にちなんで、「お堀」や「殿」、「忍び」などお城から連想されたテーマでした。そのなかの「一揆」では、こんな写真が登場。


東さんが「一揆」のお題で出した写真

 「武庫之荘には『五兵衛の墓』が、人が一人通れるぐらいの路地の奥にあるんですけど。昔この辺りの田んぼを池にするよう殿様が命令したとき、池になるとお米が作れなくなってみんなが困ると五兵衛という人が立ち上がったそうなんです。そしてそのことで打ち首を言いわたされます。打ち首になる寸前に殿様が改心したそうなんですが、行き違いで、五兵衛さんは打ち首になってしまったそうです。でも、そのおかげで田んぼが池にされることはなかったんです。そんな村の英雄、五兵衛さんのお墓があります。今でも地域の人には大切にされています。」(東さん)


前口さんが「一揆」のお題で出した写真

 「園田にある田能遺跡の写真です。ここは、工業用水排水場を作るときに地面を掘ったら弥生時代の遺跡が出てきて、園田の人が遺跡を残すために一致団結して市民活動を行ってできた公園なんです。園田は地域活動をしている団体が多く、住みやすいまちなんですよ。ちなみに写真に映っているのは、地元福祉団体の職員さんで、園田から福祉のムーブメントという一揆を起こそうとしているところです」(前口さん)

 大迫さんが撮影された写真は個人宅のため掲載はできませんが、こんなプレゼンが。
「これは普通の民家なんですけれど、壁面にチェ・ゲバラの絵が書いてあるんです。どんな意図で書かれているのか不思議なんですが、家主にピンポンして聞く勇気はなかったので、理由は分からないです」(大迫さん)

 それぞれ地域の特色を活かした写真に、会場からは驚きと笑いの声が。各地域に関わる応援団も多く参加していたので、「よっ!武庫之荘!」という間の手や、「実は田能遺跡にはこんな看板があって…」とプレゼンターからマイクを借りて語りだす人も。このようにお題に沿って、まちの写真で地域自慢をしていきます。

 また、「大名行列」のお題で大迫さんが出したのはこの写真。


 「立花駅の北側、路上駐輪を防ぐためのサインが道の両側に並んでいるんです。これでもかと設置されてて、なかなか存在感がある。これから大名行列でも来るんかって感じでしょ」
 一見、道端の何気ない風景ですが、それをおもしろがるプレゼンターの愛ある視線に「ここ知ってる!」などと参加者の一体感が生まれていきます。

 他にも「家紋」のお題では、「come on」とかけて東さんからこんな写真が。


 「この写真は尼崎市内の武庫川北部で見られる武庫川髭の渡しコスモス園です。この場所は一時は不法投棄が多かったのですが、地域住民が中心となってコスモスを植えてからきれいな景色が見られるようになりました。そして上に通っているのが「ドクターイエロー」、新幹線の線路や電気設備を検査する、いわば新幹線のお医者さんです。月に1、2本しか通らない黄色い新幹線とコスモスの奇跡のツーショットです」と東さん。そして「実は今日は撮影者が参加されています!」と紹介がありました。


奇跡の一枚を撮るために、いろんな工夫を凝らしたと話す撮影者の三好さん

 今回の企画に携わった事務局メンバーは、「単なる大喜利合戦に終わらずに、それぞれの地域の良さを知ってもらいたい。強引でも良いので、地域の写真を使うことで『この場所知ってる!』や『行ってみたい!』と思ってもらいたいですね」と話していました。

 プレゼンターの前口さんは、「ちいきいとに参加することで改めてまちの魅力や人のあたたかさを感じることができました。園田からたくさんの応援団が来てくれるなど、みなさんの尼崎への愛を存分に感じました。次はもっと勉強して参戦したいです!」と次回への意欲を見せていました。


 次回のちいきいとは、「競馬場や競艇場を会場に『ギャンブル』というテーマで攻めてみたい!」というアイデアも出ているので、乞うご期待。これにて2019年度のみんなの尼崎大学オープンキャンパスは終了です。本番後の懇親会にも興奮覚めやらぬ大勢がつめかけ、大団円で幕引きとなりました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 DJ兼カメラマンのサポーターとしてお手伝いしてくださっていた多田えみあさんが、当日の様子を動画にしてくれました。こちらからも雰囲気を味わってみてください♪


ちいきいと お城編 動画はこちらmp4