子どもたちにこそ学んでほしい! 分かりやすくて面白い「都市計画」講座

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 2月12日、あまがさきキューズモールで、「都市計画」について学ぶ講座「親子でまなぶまちめがねで見るあまがさき」が開催されました。


この講座は、尼崎市都市計画課が、市の推し進める「街づくり」について知ってもらうため、子どもも学べる内容に分かりやすく編成したもの。

全4回ある講座では、親子で絵を描いたり、街散策をするなど、実に多彩な内容に。「都市計画」という少し難しいと思えるテーマを、ショッピングモールや公民館などで気軽に学べるというのも面白いところです。


3回目にあたる今回は「土地には色がついている!?」と題して、「用途地域」という都市計画のルールを学ぶ講座でした。

現在、尼崎市では、11種類の「用途地域」に色分けし、色ごとに建物の用途や規模を細かく規制しています。大きく分けると、商業系の赤、住居系の緑、工業系の青の3色。計画的に市街地形成を図ることで、暮らしやすく働きやすい環境を守っているのです。

そんな説明を聞いている子どもたちも「土地に色がついているなんて、なんか不思議やなあ」と興味津々な様子。


その後、この講座のメインである「建物配置ゲーム」が始まります。これは、「緑がたくさんある街で遊びたい」子ども、「寝坊しても、会社に遅刻しない街に住みたい」おじさんなど、住む人の要望に応えた街を、グループごとでつくっていくというもの。3種類ある地図の中から1枚を選び、早速街づくりがスタートしました。


「歩いてお買い物ができる街に住みたい」というお母さんの要望に応えたいグループも、活発な意見が飛びかいます。「ショッピングモールが、家に近すぎるとうるさいかな」「駅前にクリーニング屋さんがあれば、お母さんが仕事帰りに行けて便利やと思う」など話し合いながら、地図上に建物を配置。


とても印象的だったのは、みんな「自分のお母さん」の立場になって、街を作っているということ。身近な人に置き換えることで、「都市計画」をぐっと身近に感じることができたようです。そして、最終的にできたのは、駅前に商業施設が充実している便利な街。

「あれっ、私の住んでいるJR尼崎駅と似ている!」と言った女の子の言葉に、思わずハッとするメンバー。このグループが選んだ地図は、駅前で商業系の赤が中心に広がり、その周りを住居系の黄緑が囲んでいるもの。赤の部分にショッピングモールなどの商業施設、黄緑の部分に高層マンションや家などを配置すると、なるほど実在する街に似ています。

自分たちの住んでいる街が「都市計画に沿ってつくられている」ということを、改めて実感した瞬間でした。


その後、グループごとに発表。「どんな建物を選んだのか」「配置をどう工夫したのか」など、それぞれのこだわりを話していきます。

話を聞く子どもたちも真剣。明らかに講座開始時とは違う真剣な顔つきです。それは「自分たちで街をつくる」という体験をしたことで、当事者意識が生まれたからではないでしょうか。


私たちの生活に深く関わっている「都市計画」。子どものころから身近に学べる機会があることで、街への関心が自然と広がっていく。そして、「将来住みたい街」を、具体的に思い描くことができる。これからの未来をつくっていく子どもたちに、1人でも多く受けてほしい講座だと強く感じました。