ハンセン病療養所を訪問しました
11月2日に尼崎市の職員研修として、ハンセン病療養所である邑久光明園と長島愛生園に行ってきました。
国立療養所邑久光明園の名誉園長である畑野医師と、「ハンセン病問題を考える尼崎市民の会」の中村さんがガイドとして同行くださり、マイクロバスに乗って伺いました。
ハンセン病は、抹消神経や皮膚に作用し傷害するため、手足や顔面に症状が出やすい慢性感染症です。長い間恐れられ、今も差別心が残っている病気ですが、感染力が弱く早期発見し早期治療がされれば予後良好の疾患で、有効な治療薬もあります。
療養所には、入所規定はありますが退所規定はありません。邑久光明園には監禁室が保存されており、園長の裁量により入れられた当時の暗い歴史が刻まれています。全国の他の療養所にも似た施設があり、とりわけ草津にある栗生楽泉園の重監房は死者続出の厳しい場所だったと教えてくださいました。
療養所内に宗教施設が多いことを不思議に思っていたのですが、亡くなった際にどの様式で葬儀をするのかが重要になるため、必ず宗教を確認していたそうです。亡くなって骨になっても故郷に戻れず、療養所内で葬儀・埋葬が行われていた状況を宗教施設と納骨堂のたたずまいが教えてくれました。
語り部として現地でお話しを伺った鈴木さんが「どんな大変だったことも振り返ると楽しい思い出だった。そう思わないとやっていけないでしょう?」とお話しされたことが印象深く思い出されます。
差別と排除の歴史を残す療養所に伺い、無知と恐怖心からくる自己防衛の表れが差別を生み出すと感じました。差別心によって、どういう風に人権を奪われていくのか、過去に学ぶことで今自分がいる場所の振り返りを行うことができると感じています。新たな差別を生み出さないために、自分ができることは何なのかと考えるよい機会になりました。
みんなで尼崎らしい"ミライ“を考える
11月2日に大庄北生涯学習プラザで開催された「尼崎らしい"ミライ"を考えるタウンミーティング・2022」に参加してきました。今回が全7回の最終回。平日のお昼の開催でしたが、12名が参加されていました。
ワールド・カフェ方式での開催で、参加者同士がリラックスした雰囲気で進んでいきました。グループ毎に、尼崎の過去・現在・未来について話し、テーブルを移動して他のグループとも話をしたのですが、参加者の年代も様々だったため、色々な時代の話を聞くことができ、お互いに「へぇ〜そうやったんや!」という言葉が飛び交っていました。
このタウンミーティングは、来年の4月からの新たな第6次「尼崎市総合計画」に多くの人に関心持ってもらい使ってもらうために開催されたものです。その中で、色々な世代・立場の人が集まって尼崎市について話す事ができ、とても良い経験をさせていただきました。
中高生によるUp To You!フェス
11月3日に園田東生涯学習プラザで開催された「Up To You!フェス」に遊びに行ってきました。プラザ内を貸し切って、ユースのみんなが考えたブースがたくさん!
お昼ご飯には「中高生食堂」で魯肉飯を頂きました。「中高生食堂」の企画を考えたユース世代のかりんさんは、家で1人でご飯を食べている中高生が多く、さらに1人だと「ご飯を食べない」という中高生も多いことを、アンケートを通して知り「中高生が色んな人とコミュニケーションを取りながらご飯を食べられるような場所を作りたい」と『中高生食堂』を始められました。これからもっと活動を広げていきたいとのことでしたので、ぜひ応援していきたいですね。
3階ホールでは園田地域の中学生による吹奏楽演奏がありました。私は園田中学校の圧巻の演奏を聞かせてもらいました。
プラザ内の至るところには、園田地域の学生さんのいろんな作品の展示がありました。撮影できなかったのが残念なぐらい素敵な作品がいっぱいでした。
中高生が中心となって開かれた今回のイベント。小さい子どもから大人までみんなが笑顔になれる素敵なイベントでした。
SDGsフェアでATTF2
11月5日に、小田南生涯学習プラザで開催された『SDGsフェアinODA 2022』にてATTF2の体験会をやってきました。
今回は、大人から5歳までの挑戦者に参加していただきました。最後の回で優勝したのは、なんとこの日誕生日を迎えたという小学4年生の男の子!大人では思いつかないような、小学生ならではの柔軟な発想に、その場の大人もビックリでした。ATTF2は「ひらめき」が1番大事なゲームなので、子どもでも大人に勝てるカードゲームです。
今回もお2人の方にカードゲームをお渡ししました。実際プレイしてみると「カード貰ってもいいですか?他の場所でもやりたいです!」と大好評をいただくことが多いです。いつでもどこでも出張講座に参りますので、興味のある方はぜひご連絡ください。
オレンジリボンフェスタ大盛況でした!
11月6日にあまがさき・ひと咲きプラザで『オレンジリボンフェスタ2022 inあまがさき』が開催されました。私たちも協力し、YouTubeでステージの生配信を行いました。
朝の10時からスタートしたのですが、朝からたくさんの人が来てくださっていました。
ブースでは、子ども向けのヨーヨー釣りやスーパーボールすくいが大人気!長い列が出来ているところもありました。他にもゆっくり相談ができるブースや、親子で体験出来るワークショップのブースなど、盛りだくさんでした。
ステージでは朝から夕方まで、7組の発表がありました。親子リトミックでは、遊びに来ていたお子さんたちがステージに上がったり、大人も子どもも大盛り上がりでした。ステージの配信はアーカイブを残していますので、ぜひご覧ください。
最後には、次回の「オレンジリボンフェスタ」開催地である山形県東根市の代表の方に、手作りのタスキを繋いで終了しました。最後までみんなが笑顔になれる楽しいイベントになりました。
梅の花マーケットに参加してきました
11月6日に開催された梅の花マーケットにお邪魔しました。
保育園での開催とあって、お子さん連れで楽しむ家族連れがたくさん!こちらでは、現金の他、プラム(1プラム=100円)でも購入できるとあって、子どもも安心してお買い物を楽しめます。うちの子も到着早々にお気に入りの髪ゴムを見つけお買い上げ。お店でお仕事体験中の子ども店長さんに意気揚々とチケットを渡すわが子と、一生懸命商品を渡してくれる子ども店長さんとのやりとりにほっこりさせてもらいました。聞けば、子ども店長さんをしていた子どもたちが大きくなり、今では自分のお店のブースを出すまでになっているのだとか。繋がりを大事に想いをつないできた梅の花マーケットさんならではですね。
他にも本格スパイスながらも子どもも楽しめるカレーや、懐かしのプラ板づくり、和ませてくれる音楽など子どもも大人も楽しめるブースがもりだくさん。居心地の良さに、長居されている方が多くいらっしゃいました。
来年もまた一層豊かに育った梅の花マーケットにお邪魔できること、今から楽しみにしています。前日からたくさんのテントを設営された実行委員のみなさん、素敵なイベントをありがとうございました。
11月のつどい場会議に参加しました
11月11日は、つどい場会議に参加してきました。
先月、大庄のトングマン活動(ごみ拾い活動)がどうやったら広がるかということを話し合いました。今回は前回参加されていなかった方もいるので、前回出たアイデアから実際にできそうなことなどを話し合いました。「周辺の町会などに情報を出していくことが大切」、「清掃時間を子どもの下校時間に合わせて、見守り活動も併せてしてみたら?」や「今は月一回だが、週一回やっていきたい」など、意見がでていました。すぐに活動が広がっていくものではないと思うので、継続して活動していけるように参加者みんなでアイデアを出していけるといいなと思います。私たちも応援していきます!
園田東生涯学習プラザに相談室オープン
11月17日、園田東生涯学習プラザで初めての相談室が開かれました。
10名ほどでまったりと始まった会では、「放課後の校庭で子供たちが野球をできるよう、一緒に作戦を考えてほしい」「イベント名を考えてほしい」などの相談がありました。「校区内で野球ができる公園がない。今、教頭先生とも前向きに話し合ってはいるが、先生たちの負担をなるべく増やさずに開放するのが難しい」との相談には、「民間の児童ホームが近所の公園しかあそび場がなく困っている。民間の児童ホームに来てもらい、その先生に見守りをしてもらっては」という案が。相談者さんも「それはいいかもしれませんね!」と納得。私もイベント名を相談し、「本好きの人たちがすでに集っているイベント名を想起させるようなものにしては」と具体案をいただき、「確かに!」と思わず納得。「三人寄れば…」ではないですが、自分では思いつかなかった案が出るものですね。
ちなみに、前回皆さんで案を出した相談室名は、この日に集まった人たちで投票をし、無事「そのだではなすのだ」に決定。まったりした雰囲気のこの会らしい名前になりました。
癒し系の園田東生涯学習プラザの相談室の次回の予定は、1月19日(木)の13時半から15時、19時から20時半となっています。どうぞご参加ください!
カモミールの会のじんけん学習会ラスト!!
11月18日は、相談室に来られたことのあるカモミールの会さんが実施した3回連続じんけん学習会の最終回となる3回目に参加させていただきました。
今回のテーマは、「ピア・カウンセリング」でした。ピア・カウンセリングとは、同じ背景を持つ人同士が対等な立場で聞き合うことだそうです。この日は、①言いっぱなし、聴きっぱなし②言いたくないことは言わなくてOK③プライバシーを守る(この場から持ち出さない)④名乗りたい名前を名乗る⑤聞きたくない話が出た時は途中退室もOK、ということを基本ルールに、「子どもの頃、してほしかったこと」を参加者が円になって順に話していきました。参加者の方からは「このような場は初めてだったが、過去の事を思い出して話していると、気持ちが整理でき、違う視点で捉えることができました」という感想もありました。
じんけん学習会は今回で終わりとなりましたが、カモミールの会として今後も色々と活動を広げて行くためにメンバーで打ち合わせを進めているそうです!今後の活動が決まれば尼大でもご紹介していきます。
食品表示、見てますか?
11月19日は、みんなの尼崎大学 生活科学部の連続講座「えらぶ・はかるを知って、私らしく食べる」の「食品をえらぶ」の会で食品表示の活用のお話を聞いてきました。
みなさん、食品を買うときに表示はちゃんと見ていますか?野菜やお魚などの生鮮食品には名称と原産地を、加工食品には原材料や内容量などなど、それぞれ表示することが義務になっています。加工食品の食品表示には賞味期限や保存方法などが書いており、食品を美味しく安全に食べるには是非チェックしてほしいとのこと。
賞味期限がまだきていない食品でも、一度開封したり保存方法が悪いとダメになってしまったり、逆にちゃんと保存できていると、賞味期限が多少過ぎても食べられるそうです。(あくまでも自分で判断することが必要になりますが)つくる側は食品を美味しく安全に食べてもらうため、パッケージや乾燥剤をいれるなど、色んな工夫を行っています。せっかく私たちが自分自身で選んで買って食べるなら、作った人たちが「美味しい」状態で届けてくれたものを食べたいですね。
また、お魚などの生鮮食品には産地を表示する義務がありますが、国産とかかれたものでも外国から入ってきたものもあるそうです。食品の出身地ではなく、「長くいたところ」が産地になる「長いところルール」というのがあるんだそう。よくある事例が「国産ウナギ」。国産と聞くと、「日本で生まれて日本で育って日本で捕れた」と思ってしまいますが、国産ウナギの稚魚の多くは外国から輸入しているそうです。また、日本の領海内で捕れたお魚は「日本産」ですが、領海外の太平洋(公海・他国の排他的経済水域)で捕れたお魚はどうでしょうか。日本の船が捕った魚なら日本産、外国の船が捕った魚なら外国産(韓国の船なら韓国産)という表示になります。
私たちは食品を買うときになにかしらの選択をしています。その判断材料となる「食品表示」。私はいつも「なんとなく、国産の方がいいのかな?」「なんとなく、安い方がいいのかな?」と思って、食品表示を見ていなかったのですが、せっかくならきちんと情報を得て、納得して食品を選びたいと思うお話しが満載でした!
助けてといわない人たちをフォローできる社会に
11月22日にあまがさき・ひと咲きプラザで行われた「いくしあシンポジウム 地域みんなで子どもを守る~児童虐待のない社会をめざして~」を聴講してきました。
精神科医や小児科といった医療機関・行政・民間支援の三つの立場から虐待がどういった影響を及ぼすのか、各機関が家庭とどのような関わり方をしているのかをお話いただきました。
虐待というと、とにかく親がひどい!という印象がありますが、親自身も愛されてこず、子供への接し方がわからなかったり、発達障害や社会から孤立していたりするなど様々な要因が絡み合っています。ニュースなどでは、最重度のレベルのものばかり目に触れるのですが、尼崎市で昨年度把握した虐待相談の重症度は、「恐れあり」に分類されるケースが半分以上で、意外に感じました。他市では、要支援の対象外とされることもある「恐れあり」のケースも本市では児童ケースワーカーさんや地域のコーディネーターさんと連携しながら関わっていると伺い、児童虐待根絶への尼崎市の強い覚悟を感じました。
とはいえ、児童相談所の職員さんの87.1%が業務上でのトラウマ経験を持っていたり、親に信頼してもらえたと感じても、書類をなかなか出してくれないため次の支援段階に進めなかったりと簡単な道のりではありません。
尼崎市に住む自分が何かの一助になれるかというと難しい部分もあるかもしれませんが、「もしかして」「大丈夫かな」の目を持って、聞こえないSOSを聞く耳の一つになれたらと思います。