サマセミオンラインを振り返る

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 夏休み中に本物の学校を借りて、まちの人がセンセイとなり約300講座を開講するみんなのサマーセミナー。
5回の開催を経て、センセイも生徒も毎年楽しみにしている尼崎の夏の風物詩となりました。

 6回目となる2020年度は、一旦はセンセイ募集を開始したものの、新型コロナウィルス感染症の影響により、残念ながら現地での開催を断念することとなりました。リアルで集まれないかわりにスピンオフ企画として実施した「サマセミオンライン」を振り返ってみようと思います。

 今までにないことが起きたので、今までにないことに挑戦しよう!ということで、サマセミ実行委員会でプログラムを考え、ZOOMとYouTubeライブによるオンラインで配信を行うことに。8月2日(日)の8時から16時半まで、1日だけ、1部屋だけのいつもより小規模なイベントとなりましたが、サマセミらしい授業からオンラインならではの生中継企画まで、10を超えるコンテンツをお届けしました。

 通信環境や機材のトラブル、操作ミスなどで、スムーズにいかなかったところもありますが、そんなバタバタを含むみんなのサマーセミナー。参加・視聴いただきました皆さん、ありがとうございました!どんな中身だったのか、少しだけご紹介していきます。


教室設営に来ていたスタッフ。早弁しています。

 ただただZOOM越しに講義が配信されるだけでは飽きてくるのでは?という心配から、1か所だけリアルな教室を設置。生徒も密にならないよう数人だけスタンバイし、テレビで教室を覗いているような感覚で楽しめるよう工夫しました。


朝は恒例のラジオ体操。

 オンラインでも朝礼はあります。ラジオ体操、校歌斉唱と続きますが、オンラインで音楽に合わせて何かをするというのは本当に難しい。通信速度の違いもあり、特に校歌斉唱は、みんながバラバラ…リアルではありえない状態となってしまいましたがそれもご愛敬。


バックパッカー・くりすてぃーなさんが一人旅の魅力を語る

 普段は会社員、長期休みはバックパッカーというくりすてぃーなさんの授業は、海外のおすすめスポットと旅の魅力のお話。コロナ禍でなかなか海外旅行ができない今ですが、少し海外に行った気分を味わえたかも!?


 サマセミ初年度から毎年センセイをしている官浪さんは、過去5回の経験を生かした授業でタイトル通り「楽しい文房具の世界」に生徒を引き込みます。


見たこともないBIGサイズの消しゴムの登場に教室が沸き上がりました。

普通の調理実習のように見えますが、よく見ると食材は昆虫です

 「未来の食事を考える昆虫食」では、教室にコンロと昆虫を持ち込み、調理したての昆虫を実食しました。見た目に反して味はなかなかいけるようで、この授業を受けた人たちからは、「昆虫を見かけると食材に見えてしまう」との感想や、「あの後家族でやってみました」という実践報告が届いています。


画面に流れる生徒からの大喜利に、リアクションで突っ込む二人

 元漫才師公務員の「お笑い行政講座」では、誰でも楽しめる「音声を使わない講座」に挑戦。センセイ2人は登場時から全く喋らないので、音声トラブルと思われるアクシデントも。視聴者がスマホやパソコンから投稿するメッセージをリアルタイムで画面に表示させることができる「パパパコメント」というアプリを利用し、センセイの出すお題に対して生徒たちがどんどん回答していきます。尼崎の血が騒ぐのか、ボケにツッコミにコメントが止まりませんでした。

 各センセイの自宅からも、授業ができるのはZOOMならでは。個性的な授業が配信されました。


サマセミちょっとエクサイズ。座りっぱなしのオンラインデーでは体を動かしたくなります。

上級睡眠健康指導士による睡眠の授業。おさらいの○×クイズはガッツポーズで回答

 みんなのお散歩中継では、尼崎市内各地からの中継はもちろん、高知市内で開催されている日曜市からのレポートが。実は、みんなのサマーセミナーを高知でも開催したいと、今年のサマセミ実行委員会には高知大学のメンバーも遠隔参加してくれています。生中継のテレビを見ているような気分になるこの企画はオンラインの醍醐味です。


高知市の日曜市


阪急園田駅から徒歩10分ほどのところにあるのどかな風景のレポート

 実行委員メンバーでもある吉川さんが、話を聞いてみたい人にインタビュー形式で深掘りしていくという企画「きっちゃんねる」。ゲストに稲村尼崎市長と、尼崎えびす神社の太田垣宮司を迎え、仕事での喜びは?仕事を辞めたら何したい?今ハマっていることは?などなど、お仕事モードの時には聞くことのできない話が展開されました。


 家族で道の駅を710カ所巡ってきたという藤井さんファミリーは、一日かけて3カ所の道の駅を巡り、各授業の合間に生中継しました。コロナで入場制限があったりと、普段とは違う道の駅の様子がみられました。


コロナ対策ばっちりで車移動

道の駅「神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」より
閉会式では句会の最優秀賞を挙手で投票するというデジタルとアナログの融合

 参加者が授業で感じたことなどを俳句で表現する「サマセミオンライン句会」では、ZOOMのチャット機能を利用して随時投句していきます。一日の最後に俳句を改めて読み返すことで、学びや気付きなどを振り返る時間にもなりました。堺谷さん(本物の俳句の先生)に講評していただくことで、素人の俳句もそれらしく聞こえてくるのが面白いです。

 ZOOMのイベントはいつも終わり方が難しいのですが、この日はなぜか「サライ」を熱唱してみんなでお別れ。来年の再開を誓い合いました。
 常時100名程度の生徒の参加があった今回のスピンオフ企画。この授業見てみたい!と思った方は、Youtube「みんなのサマーセミナー尼崎」をご覧ください。



 来年は現地でみなさんにお会いできることを願っています。