「尼崎で大人が本気で『学校ごっこ』しているらしい」
まことしやかにささやかれるウワサ。その真偽を確かめるべく、市役所に直撃取材!
…と思ったら、市役所で「『ひと咲きタワー』に行ってください」と謎のタワーを指定された。
若王寺に「あまがさき・ひと咲きプラザ ひと咲きタワー」なるものがあろうとは。「ひと咲き施策推進部 尼崎大学・学びと育ち研究担当」の拠点となっているらしい。
行ってみたら、3人でおそろいTシャツ。つっこんでいいですか?
このタワーの制服なんでしょうか。そ、それとも仲良しだからですか?
「サマセミ」とは、ウワサの「学校ごっこ」のことでしょうか?
まちの人たちが先生になり、生徒にもなって、学校ごっこを楽しむ夏の2日間のイベントです。今年は、8月5日(土)、6日(日)に、尼崎双星高校で開催されます。先生と言っても、教員免許の有無は関係なく、店主や植物に詳しい人など、「伝えたい」「教えたい」気持ちがあれば、誰でも先生になれます。「学びたい」気持ちがあれば、誰でも生徒です。子どもから大人、おじいちゃんおばあちゃんまで一緒に机を並べて勉強できちゃいます。
他市でもよくある講座やワークショップを集めたイベントとはどこが違うのでしょうか。どのあたりが「学校ごっこ」なんですか?
「誰でも先生、誰でも生徒」の市民企画型セミナー「愛知サマーセミナー」をお手本にしています。尼崎で2015年に開催する際、多くの人たちに知ってもらうには「学校ごっこ」と説明したほうが分かりやすいのではないかと。そうしたらどんどんアイデアが膨らんできて、セーラー服柄Tシャツ、校章バッジをつくったほかに、今年は学生カバン風トートバッグも登場します。
開催場所は初めての一昨年が百合学院中学高校、去年は百合学院中学高校と旧聖トマス大学、そして今年は尼崎双星高校といった本物の学校です。学校生活は朝礼、ラジオ体操、校歌斉唱から始まり、午前中の授業に突入。お昼は学食がオープンしますし、5時間目まで終われば、掃除して下校です。全授業に出席すれば皆勤賞もありますし、廊下を走ると風紀委員に注意されますよ。
徹底した「学校ごっこ」ぶりにびっくり!
学校の思い出といえば、算数や体育の授業は憂鬱でした。「サマセミ」の授業は楽しいのでしょうか?
まちの人の数だけ、授業もあるんですね。こんなに多いと迷います。
誰かに授業の選択をゆだねるのもありです。生徒が3人以下の教室には聴講ボランティアを参加させる制度があるのですが、自分では選ばない授業を受けるチャンスになります。以前はスポーツ一直線の学生がアイメイク講座を受けて化粧に目覚めるなんてことも!
誰かに委ねる授業の選び方、想像を超えた出会いがありそうですね。青春名場面なんてありますか?
実行委員は市職員なんですよね?
提案型協働事業制度を活用したもので、市職員と多様な人たち、例えば、職員、高校教師、お坊さん、市民活動家、企業職員、広告代理店勤務の会社員、フリーライター、フリーSE、大学生などで成り立っています。当日はリアルな学生服を身に付けた高校生ボランティアも。企画も運営も実施も、それぞれが対等な立場で得意なところを生かして取り組んでいます。
先生も生徒もまちの人たち。まちの魅力的な人たちとの出会い、交流から、まちに関心を持ってもらえたら。一人ひとりがまちを好きになれば、「まちをよりよくしていこう」という想いにつながり、行動にも表れ、もっと魅力的なまちになっていくのではないかと考えています。
ずっと気になっていたことが…この『ひと咲きタワー』周辺、校舎みたいに見えるんですが。
本気すぎて学校まで作ってしまったんですか?
この8階は、まちの人たちの交流拠点になる予定です。現在は「サマセミ」と同時スタートしたまち全体を大学にみたてた「みんなの尼崎大学」の放課後ミーティングの場となっています。
みんなのやりたい企画を持ち寄って、一緒に考えて協力していく場として、毎月開催しているので、気軽に参加してください。
「なんか面白そうやん」というきっかけから、それぞれの好きや得意が引き出され、困り事を解決し合ったり、新しい「それ、ええやん」を生み出したり。尼ノ國には、その入口がたくさん!一歩飛び込んでしまえば、「ごきげんな尼ノ民ライフ」の扉が開きそうですね。
2017年みんなのサマーセミナー_ショート版
2018年みんなのサマーセミナー
平成30年 8月4日(土)5日(日)
会場:市立尼崎双星高等学校
※【終了しました】みんなのサマーセミナー2019(市役所/外部リンク)