「まちのながめ」制作チームプロフィール
市役所が発行するもの=ちょっと硬い?ちょっとダサい?のイメージをくつがえす「まちのながめ」を手にしました。素敵な写真と柔らかい文章。この冊子の企画・制作を担当した「尼崎市都市美アドバイザーチーム まちのながめ担当」に編集秘話を聞いてみました。
まずはこの冊子を発行した、都市整備局都市計画部開発指導課を訪ね、チームメンバーの玉木さん、入江さんにお話を聞きました。
そもそも「開発指導課」とは、どんなお仕事をするところか教えてください。
尼崎市では、誇りと愛着と活力あるまちの実現のため、「尼崎都市美形成条例」が昭和60年にできました。都市美とは、「都市」にある「自然」と「人工物」の三つの要素の関わりから生み出される美しさと定義しています。当課は、この計画にあった設置基準かどうか、設計事務所や看板業者の方々に景観や屋外広告の指導、啓発を担当しています。
まずは、この冊子「まちのながめ」が生まれた経緯を教えてください。
実は、これは20年ぶりの改訂版なんです。20年前は、公共がまちづくりを主導していた時代。お金をかけてつくった素晴らしい景観の紹介パンフレットだったのですが、今回の改訂版では、市民とともにつくるまちづくりの雰囲気を伝えたいとの思いがありました。
新しい冊子を作るために担当課を越えたチームがつくられたのはどうしてですか? 珍しいと思うのですが。
それは、課長が強い想いを持っていたので、直接聞いていただいたほうが…
(樋上課長、登場)
お題としてあったのは都市美啓発のパンフレットの改訂だったんですが、新しい視点のある面白い冊子をつくりたいと思い、課を横断したプロジェクトチームに託しました。それは、私自身も若い頃、プロジェクトチームに参加したことが良い経験になったからなんです。そこで、色々な情報を得ながら、「若手で現場を見て知っている」というポイントで人選しました。結果、このチームが期待以上の冊子をつくってくれたと思っています。
はじめに冊子の目的、コンセプトづくりが明確かどうかは確認しましたが、それ以外は自由にやってもらいました。いつもチームの会議は和気あいあいと盛り上がっていたようで、そのウワサを聞き、同席したい気持ちをグッとこらえていたというのが本音ですが(笑)
そのプロジェクトチームに集まってもらい、当時の会議の様子を聞くことができました。
今回のインタビューの依頼に応えて、数か月ぶりに集まってくれたメンバーの皆さん。なんと育休中の方も「久しぶりにみんなの顔が見たくて」と駆けつけてくれました。
ずばりメンバーに選ばれたとき、どう思いましたか?
僕は庁舎管理課で、普段は市役所の建物を管理しています。具体的には雨漏り、電球切れに対応したり、耐震工事なども守備範囲です。何で僕がプロジェクトメンバーに呼ばれたのかは、今でも正直よく分かっていませんが…(笑)
メンバーで、冊子編集など普段の業務でも担当した経験のある立場から参加したのは、当時、都市魅力創造発信課の藤平さん。チームではどんな役割を?
細かいデザイン部分ですね。特に表紙の写真選びは難航して、「一番いいところを載せるべき」と主張し、ピッコロ通りの風景に決まりました。