市内の色々な場所で活動されている団体さんをより深く知っていただき、関わってくださる方の輪を広げることを目的に、お試し体験レポートをお届けしようという新入生勧誘企画「新歓情報」も今回で第11回目を迎えました。
第11回目の今回は、杭瀬中市場内にある「二号店」に私たち尼大職員の梶川と薮田がお邪魔させていただきました。
ところで二号店って、なんの二号店なんでしょう。商店街の中にあるから、お魚屋さん?八百屋さん?いいえ違います。
お店の前に置いてある台車に文庫本がどっさり積まれていることで分かるように、ここは古本屋さんです。
「古本屋仲間と共同で二店舗目を運営したい」という、伊丹市の「古書みつづみ書房」さんが主催者になり、杭瀬地域まちなか再生協議会から場所を借りて運営されています。
二号店の名前のとおり、店内には古本好きなら一度は行ってみたい京都の古書善行堂さん、絵本を中心に置いてあるくらしと本のみせスウスさん、洋書・エッセイを中心に置いているトラベリングブックストアさん、画家でありエッセイストでもある林哲夫さんの林哲夫書店さん、そして他店のすきまを狙ったジャンルを置いている古書みつづみ書房さんと、バラエティー豊かな古書店が選び抜いた本が揃っています。
また、個人が古本を並べる箱の権利を購入し、古書を置いて売ることもできます。
本を並べる本棚も、有志が材料の提供を受けて手作りしたもの。みんなの力で出来上がった、手作り感溢れる古本屋さんなんです。
ロッキンチェアーズと呼ばれる有志が日替わりで店番をし、当日の売り上げの2割が店番に入る仕組みです。ロッキンチェアーズは100人以上登録があり、尼崎市外から足を運ぶ人も。
ロッキンチェアーズの名前の由来は、店頭に置かれたお店のシンボルでもあるロッキングチェアです。使い込まれた木の雰囲気がお店にいい味をプラスしてくれています。
今回われわれは初心者ロッキンチェアーズとしてお店番をさせていただきました。
三皷(みつづみ)さんに教わりながらシャッターを上げ、看板や台車をお店の前に出していきます。
レコードやレジの使い方を教わりながら準備をしていると、あっという間に開店時間になりました。
「困ったことがあれば他のロッキンチェアーズや市場の近くの人に頼ってね。市場の人と仲良くやるのが大事よ~」という言葉と共に三皷さんが去っていき、ドキドキしながらお店番スタートです。
最初のお客さんは、本棚の材料の提供をしてくれた今井材木店の今井さん。
消臭効果もあるヒノキのおがくずと、ロッキンチェアーズの証でもあるロッキングッズをいただき、俄然テンションがあがります。
たわいもない話をしながら、木のものさしで背表紙を整えてくださる今井さん。もはやどちらが店員さんだかわからない状況です。
ロッキンチェアーズはお店番をしながら空いた時間には自分のやりたいことをやって過ごします。
店番中はBGMに好きなレコードをかけられるので、それを選ぶのも楽しみの一つです。レコードをかけるということが初めての体験だったのでドキドキでした。
私が好みのレコードをかけてみたり、気になる本の背表紙を眺めながら仕事をしている間、相方の梶川は、斜め前の好吃(ハオチー)食堂の女将の福田さんと談笑タイム。
この日は寒かったこともあり、本を買うよりもトイレを借りに来る人が多い日でしたが、杭瀬で活動している人がたくさん顔を出してくれました。
本を買わなくてもふらっと立ち寄る人がいろんな人とお喋りができる場所になっているところも二号店の魅力ですね。
慣れないレジ打ちに苦戦しているうちに、無事に閉店時間を迎えました。レジ閉め作業をし、
ファイルに綴られた日報に今日の様子やコメントを残します。
こちらの日報はLINEのグループにお店番の報告として最後にアップします。LINEグループに参加している人はみんな日報を見ることができるので、ほかの人が店番の日も、どんな人が来てどんな日だったのか知ることができます。3か月に1度開催される総会では、初対面の人同士がお互いの日報で盛り上がることもあるそう。
最後は近くのもっこすの大将に閉店作業を応援してもらいながらレジ締めや片付けを滞りなく終え、市場のお店での買い物もちゃっかり満喫し、満ち足りた気持ちで帰途につきました。
人の力で成り立っている二号店。
自分もロッキンチェアーズをやってみたいみなさま、まずは一度お店を覗きに来てくださいね。
- 団体名
- 二号店 (X(旧Twitter):@2510kuise、Instagram:@nigoten_amagasaki )
- 活動日時
- 11時から16時まで。木曜日と店番がいない日は閉まっています。
- 活動内容
- 店番
- 参加条件
- どなたでも
- 持ち物
- 半外なので、暑さ寒さ対策ができるもの
- 連絡先
- 二号店(一度お店に来てみてくださいね!)
- 団体の方から一言
- 杭瀬中市場二号店は『たまれる古本屋』。いろんな方に“関わって”もらうことで継続している古書店です。ボランティアでもバイトでもない街へのかかわり方。気になる方はぜひ一度、ご来店ください。