尼崎にふるさと納税してみませんか?

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今回の取材に対応してくれたのは、財政課の青山さん
今回の取材に対応してくれたのは、財政課の青山さん

 「あなたはふるさと納税をしたことはありますか?」。各社のふるさと納税のポータルサイトを覗けば、まるで通販サイトのように、いろんな地域の美味しそうな食べ物や日用品などが数多く掲載されています。平成27年度の税制改正以降、ふるさと納税の控除の上限額が2倍に拡充されたり、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を使えば、確定申告を行わなくても寄附金控除を受けられるなど、手続きが簡素化されたりしたことで、より身近な存在になってきたようです。尼崎にももちろんふるさと納税窓口があります。どんな状況なのか、お話を伺ってみました。


来庁があれば、エレベーター前の長テーブルで対応する。ふるさと納税を担当する財政課のお二人が再現
来庁があれば、エレベーター前の長テーブルで対応する。ふるさと納税を担当する財政課のお二人が再現

実際、「尼崎にふるさと納税したいです」と、直接窓口を訪ねて来られるような方はいるんですか?


 数は少ないですが、年配の方など直接お見えになる方もいらっしゃいます。基本的にはふるさと納税ポータルサイトから手続きしていただくのがスムーズなので、パンフレットやパソコン画面を見せながら、ご案内しています。

ふるさと納税というと、海産物や農産品などの産地に恵まれた自治体が選ばれやすいような印象がありますが、尼崎の場合はどうですか?


 確かに兵庫県内でも、県北部のように漁業、農業が盛んなまちに比べると、尼崎市は都市部なので、なかなか寄附額を伸ばせていませんでした。この数年のふるさと納税による寄附額は、4000万円前後で推移しています。でも、今年度はちょっと仕組みを変えたことで、寄附額が前年度のおよそ4倍になっているんです


ふるさと納税のポータルサイトを見せながら、説明してくれる青山さん
ふるさと納税のポータルサイトを見せながら、説明してくれる青山さん

それはすごい!どんな秘策を講じたのですか?


 これまでふるさと納税ポータルサイトは1社だけとの契約だったんですが、もっと多くの方の目に触れるよう大手4社に増やしました。さらに事務の一部を業務委託することで、我々職員は商品を提供していただける事業者発掘に注力し、返礼品の拡大に取り組むことが可能となりました。

現在、返礼品の種類はどれくらいあるんですか?


 同じ事業所が複数の返礼品を出している場合もあり、約80事業所で300件超の返礼品があります。返礼品の種類を増やすと、それに比例して寄附額も増える傾向があるので、返礼品の発掘は今後も力を入れていきたいと思っています。

尼崎の返礼品となるような商品はどのように探されていますか?


 他市では、産業の担当課がふるさと納税を担当している場合もあるのですが、尼崎では財政課が担当しています。事業者の発掘にあたっては、地場産業に詳しい地域産業課や尼崎商工会議所などとも連携しながら行っています。直接、窓口へ「自社の製品をふるさと納税の返礼品にしてほしい」という売り込みもありますが、そういう形での提案も大歓迎です。


尼崎市ふるさと納税パンフレットと記念品を紹介するチラシ
尼崎市ふるさと納税パンフレットと記念品を紹介するチラシ

サイトで返礼品をみると、人気の高い食品であるスイーツやお肉などもありますね?


 総務省が定める基準の一つに、返礼品にできるのは、「主な製造地であるものに限る」と決められています。例えば、「マネケン ベルギーワッフル」だと、本社は吹田市なのですが、製造工場は尼崎の西川にあります。
 また、市外産の神戸ビーフですが、これは各都道府県で地域資源として認定されたものを都道府県下全市町村が取り扱えるという総務省のルールを活用して、尼崎市の返礼品として加えています。

ずいぶん高額寄附額の返礼品も用意されていますが、これらを選ぶ方っているんですか?


 実は高額のものから探されるという方もいらっしゃるようなので、いろんな商品、種類、金額のラインナップになるようにしています。現在、最高寄附額4,045,000円の返礼品は、西長洲にある羽毛布団工房の羽毛布団です。
 他にも、オーダーメイド専門のギター工房の「100万円分のオーダーチケット」というのも、この1年の間に新たに加わった返礼品です。これらオーダーチケットも新メニューながら大きな反響がありました。


取材に答える職員

他に特色ある返礼品はありますか?


 「尼崎らしさが伝わるもの」にこだわりたいと思っています。例えば、『武庫川渡船ご利用優待券』というメニューも用意しました。釣り場として阪神間で有名スポットである場所に家族で遊びに来てもらい、尼崎のまちの良さを体感しながら一日楽しく過ごしてもらう。尼崎のまちのファンになってもらえたら、という狙いです。尼崎は一次産品が少ないので、知恵を絞っていきたいです。

尼崎市としてどんな返礼品を用意し、満足度の高い寄附をしてもらうか。担当者の腕の見せ所でもあるんですね。


 そうなんです。ひとつの返礼品で、人気商品だと数千万円の寄附を集めることもあるので。尼崎で作られている商品が、テレビなどで取り上げられたり、SNSで大きな話題になったりすることも期待していますが、日々アンテナを張って、話題になるような商品に先手を打って、返礼品としてご用意していけたらいいな、と思っています。

 尼崎市民の場合は、尼崎にふるさと納税はできるけれど、返礼品を受け取ることはできません。でも、ふるさと納税ポータルサイトを覗いて、「へぇ、尼崎ではこんな商品がもらえるのか」とか、市外の知り合いに向けて「尼崎のふるさと納税をチェックしてみて!」なんて、宣伝もありかもしれませんね。

尼崎市のふるさと納税はこちらから。

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