最近、尼崎のまち、特に駅のまわりがキレイになってきたと思いませんか?
駅周辺の整備事業が行われていることもありますが、喫煙ルール・喫煙マナーの向上に向けて取り組みが進んでいるのもその理由の一つかも?というわけで、尼崎市の「たばこを吸う人も吸わない人も、健康的にかつ安全で快適に暮らし、過ごすことができる地域社会」への様々な取り組みについて取材しました。
「尼崎市たばこ対策推進条例」って何をするの?
2018年(平成30年)6月に制定した「尼崎市たばこ対策推進条例」は、主に禁煙の支援、受動喫煙の防止、市内全域での歩きたばこの禁止、たばこの吸い殻のポイ捨て禁止、また、路上喫煙禁止区域の指定などを定めています。
子どもも大人も、安心して歩けるまちに
尼崎市内全域で、歩きながらの喫煙「歩きたばこ」が禁止されています。特に人が集まる駅周辺での喫煙は、子どもにとっては「火の点いたたばこを持った人の手が、顔の高さにあり、当たりそう」、大人にとっても「すれ違う時にぶつかってやけどをしそう」などの恐れがあり、危険です。
ルールの遵守・マナーの向上が進むことで、子どもも大人も安心して歩けるまちになり、受動喫煙を防ぐだけではなく、安全面からも環境改善につながっていきます。
※路上喫煙禁止区域では、歩きたばこを含め路上喫煙自体が禁止されています。
条例改正でさらなるルール遵守・マナー向上へ
2018年(平成30年)に尼崎市たばこ対策推進条例を制定し、受動喫煙防止等の各種取組をスタートしてから、路上喫煙禁止区域は今年9月1日に3駅が加わり、10駅になりました。今年度中に市内13駅の全駅の指定を目指しています。
また、この条例が改正され、2025年(令和7年)4月から人の多い駅周辺でのたばこ対策の強化策として、たばこ対策指導員が同区域内で路上喫煙をしている人を見つけた場合、その場で1,000円の過料を徴収します。
「たばこを吸う人も吸わない人も、健康的にかつ安全で快適に暮らし、過ごすことができる地域社会」に
路上喫煙禁止区域の指定と聞くと、愛煙家には肩身の狭くなる話だと思われるかもしれませんが、2018年(平成30年)に条例を制定した時も、もちろん今も、尼崎市が目指すのは「たばこを吸う人も吸わない人も、健康的にかつ安全で快適に暮らし、過ごすことができる地域社会」。
例えば、路上喫煙禁止区域の指定と併せて喫煙所を設置しています(設置が可能な駅に限る)。全ての駅で設置はされていないため、喫煙所がないときは禁止区域外で携帯灰皿を持って、周囲に配慮しながら喫煙しましょう。
市が設置した路上喫煙禁止区域内の喫煙所
尼崎市の担当者に聞いてみた
様々な施策を進める尼崎市の担当者は、実際、どのように感じているのでしょうか?これらの課題について、伺いました。
「喫煙所の設置によって、すぐにポイ捨て等が減るわけではありませんが、駅周辺のあちこちでたばこの吸い殻や空き缶が散乱するような事態は一定防ぐことができていると思います」
しかし、喫煙所を設置した場合でもその周辺で喫煙したり、そこにごみを捨てたりという問題があるそうです。そういった問題の解消について「一人ひとりに、ルールを守る意識をどこまで持っていただけるかが大事。粘り強く取り組みを進めていきたい」との意気込みを語ってくださりました。
「たばこを吸う人も吸わない人も、健康的にかつ安全で快適に暮らし、過ごすことができる地域社会」を、目指す尼崎市。駅周辺の整備とともに進められている「たばこ対策」の取り組みについて紹介しました。この記事の始めにある動画もぜひご覧ください。