尼崎市では、子育てしやすいまちを目指して、さまざまな取り組みが進められています。この記事では、妊娠・出産期から乳幼児期までの子育てサポートや小学校での授業風景のほか、子育て真っ最中のご家族にお聞きしたリアルな声について取材した内容を紹介します。
そもそも尼崎ってどんなところ?
尼崎市内には13の駅があり、バス路線も張り巡らされていて交通面の利便性が高いという特徴があります。大阪、神戸など大都市も近いため、市外への通勤にも便利です。
市民の方も「大阪や三宮の方面にも電車で簡単に行くことができるのはいいなぁ」「遊ぶところがたくさんあって、お買い物も便利」といった感想をお持ちのようです。
どんな子育てサポートがあるの?
尼崎市では、地域ごとにひとりの保健師が担当としてついているため、妊娠期から継続して同じ保健師に相談することができます。定期的に開催されるマタニティセミナーでは、赤ちゃんの沐浴やおむつ交換などについて保健師から教えてもらい、育児体験をすることもできます。
保健師のいる保健福祉センターは市の北部と南部の2か所にあり、そこでは乳幼児健診も実施されています。尼崎市では成長発達の時期に応じて、子どもが4か月、9~10か月、1歳6か月、そして3歳6か月のときに健診を受けることになります。
取材した北部保健福祉センターは、健診後に行われる集団指導や保護者同士の交流の場となる広い部屋があるほか、子どもの成長発達や母体のことなど他の人には聞かれたくない相談ができる個室もあるなど、子育てする人が安心して利用できる施設になっています。
学校ではどんな授業が行われているの?
尼崎市内の小学校には、電子黒板や児童ひとりにつき1台のタブレット端末が導入されており、それらのICTが授業などに活用されています。
取材した尼崎市立難波の梅小学校では、2年生の児童が生活科の授業でダイコンの観察をするときに写真を撮ったり、その写真を拡大したりする操作をタブレットで行っていました。児童は、目で見てわかったことやそのときの気持ちなどをタブレットで撮った写真に書き込みます。そういった操作を通じて「子どもたちは、今まで以上に知りたいとか見つけたいという意欲を感じているのではないか」と担任の先生は話します。
同校6年生の国語の授業では、『説明文の学習』で筆者の主張や工夫について児童が自分の考えをタブレットに入力してまとめます。先生は電子黒板を使って、児童がまとめた考えを一つ一つ確認したり、教科書の一部を映し出して大事な部分に線を引いて紹介したりと、ICTの活用により「授業のテンポが良くなった」と実感されています。
ICTは、授業以外にも活用されています。以前は児童の音読を保護者が聞いて紙のカードに記録してもらっていたものが、今は音読の録音データを提出してもらうようになったことで、児童一人ひとりの学習状況をより把握しやすくなったそうです。
「子どもたちの興味を引きつける上でも便利」「成績もだんだん上がってきた。普段の授業で集中して取り組んでいることが、結果につながっていると思う」という先生のコメントからは、ICT活用の効果が出てきていることが伺えます。
実際に子育てしている人はどう思っているの?
子育てしやすいまちなのかどうか、実際に市内で子育てしている方の声は非常に気になります。そこで、JR立花駅近くにある子育て支援施設「すこやかプラザ」を利用されている親子2組にインタビューを行いました。
すこやかプラザは、子どもを遊ばせることができる無料スペースがあり、保護者向けの講座や交流イベントも定期的に開催されていることから子育て中の方が多く来館される施設です。
インタビューで伺ったまちの印象や乳幼児の医療費、各地域にある子育て支援拠点のこと、そして尼崎市での子育てはしやすいのかどうかについては、ぜひご本人の声で語られている様子をこの記事の始めにある動画でご確認ください。