尼崎・塚口へ県外からも通う人続々。料理教室「nanamo発酵麹ごはん」の魅力とは

  • PEOPLENEW

写真、喜多村菜々さん
喜多村菜々さん(42)/料理教室主宰

日々、Instagramを通じて美味しそうな料理を発信している喜多村菜々さん。尼崎市内の自宅サロンで、料理教室「nanamo発酵麹ごはん」を主宰する人気講師です。教室には、なんと和歌山や岡山、東京といった県外からの生徒も多いそう。遠方からも通いたくなる料理教室のヒミツとは?

オーガニック食材が駅前で買える住み心地


写真、麹作りのための麹箱
リビングのキャビネットに置かれた3段の引き出し状になった麹作りのための麹箱

教室を主宰する喜多村さんは、尼崎市若王寺生まれ。芸術大学のインテリア学科を卒業後、上京して百貨店などの内装デザインを手がける会社に勤め、料理とは異なる仕事をしていました。転勤で大阪に戻り、尼崎出身の夫と結婚。夫の転勤のため尼崎を離れた時期もありましたが、2015年に尼崎に戻ってきました。

当初暮らしたのは、お互いの実家もある園田エリア。数年間、庭付きの戸建て物件を探し続けていましたが、たまたま塚口エリアの庭付きのマンションを内覧したところ、気に入って即決。喜多村さん自らデザインし、リノベーションをして暮らし始めました。

「阪急塚口駅前にできたソコラに、オーガニック食材を買えるお気に入りのスーパーがあるのがすごく嬉しい。教室の生徒さんにも案内しやすいです」

調味料は一から作る。手作り麹の魅力を伝える料理教室


写真、生徒と一緒に調理しながらランチプレートを作る様子
ダイニングテーブルのカセットコンロで生徒と一緒に調理しながらランチプレートを作っていく

麹との本格的な出会いは第二子出産後、育児に専念する日々のなかでした。何気なく見たYouTube動画で「自己投資が大事」という言葉に背中を押され、自家製麹づくりを学べる講座を受けたことがきっかけになりました。

麹は、味噌や醤油、みりんといった和食の基本となる調味料には欠かせない原材料です。手作りの麹を使った自家製調味料を使うと、「肉や魚を漬けるだけ、野菜をあえるだけ」で、いつもの料理が簡単に美味しくなることに驚きました。「子育て中の忙しいママにこそ、この実践を伝えたい」と、すぐに動き始めます。

まずは手始めに友人向けに料理教室を開き、2022年3月からは一般向けに本格始動。今では、麹づくりの資格講座から米粉を使ったパンとおやつ作りまで、幅広い内容の料理教室を開催しています。

心も体も整う、家庭でできるシンプルな料理を


写真、オーブンから焼き上がったパンを手にする喜多村さん

取材に伺った日は「麹と米粉を使ったパン・おやつ作り」の全4回講座の最終回。まずメインのちぎりパンを焼き、ランチプレートを作っていきます。このほか、ガパオライスとサーモンの塩麴クリーム、甘酒白玉だんごの3品。

自家製麹から手作りした味噌、塩麴、醤油麹、甘酒などを調味料として使用。「腸内環境が整い、心や体も整える」という考えが、健康意識の高い生徒さんに響いています。喜多村さん自身、麹を積極的に取るようになってからアトピー肌が改善したそうです。


写真、出来上がった料理をプレートに並べていく喜多村さん
盛り付け方のコツなども伝えながら出来上がった料理をプレートに並べていく喜多村さん(右)

メニューはどれも家庭で作りやすく、工程もシンプルなものばかり。喜多村さんが実演しながら、生徒と交替して料理を完成させていきます。「先生の料理は、自宅でも再現性が高いんです。どれも家族に好評なんですよ」と生徒の一人が教えてくれました。

SNSで思わず見ちゃう。こんな料理作りたい


写真、喜多村さんのインスタ
喜多村さんのインスタには子どもと一緒に楽しむ料理風景やレシピなどが丁寧に紹介されている

教室を知ったきっかけはSNSだという生徒も。「たまたまインスタで見かけて、料理はもちろんテーブルコーディネートも素敵で、ぜひ直接習ってみたいと思いました」

「Instagramのリールで子どもとの料理風景やレシピを紹介するうちに、東京や岡山、和歌山といった県外からも来てくれるようになって」とその反響に驚く喜多村さん。登録者数1000人を超える公式LINEから次の講座のお知らせを発信すると、すぐに申し込みが寄せられます。定期的な講座だけでなく、興味のあるレッスンを選んで、参加できる気軽さも人気の理由のようです。

おたがいを応援しあえる教室の仲間たち


写真、生徒みんなが写真撮影をする様子
すべての料理が完成してセッティングが済むと、生徒みんなが写真撮影に大忙し

「自分も自宅で教室を開きたい」「起業したい」といった生徒に向けて、喜多村さんは自身が学んできたSNSについての講座を開催しているほか、LINEグループでお互いの活動を応援しあう関係づくりも大切にしています。実演で学ぶ料理のコツや多用なアレンジ方法はもちろん、こんなきめ細かな彼女のサポートが、わざわざ通いたくなる料理教室のヒミツなのかもしれません。


写真、料理を並べる喜多村さん

写真、焼き上がったパン

写真、完成したランチプレート

きたむら・なな 尼崎市出身。芸術大学インテリア学科で学び、卒業後は上京して百貨店の内装デザインを手掛ける会社に勤めた。結婚後、夫の転勤を経て2015年、尼崎に戻る。第二子の育休中に出会った自家製麹づくりの講座との出会いから、麹を使った料理教室「nanamo発酵麹ごはん」を2022年3月から塚口の自宅サロンにてスタート。Instagramでは子どもと一緒に楽しむ料理シーンや美味しそうな料理の数々をお気に入りの器やインテリアとともに紹介している。自宅サロンの対面レッスンのほか、オンラインレッスンも含め、これまでの受講者は1000名以上。


喜多村さんのInstagram