ピッコロシアター。尼崎に住んでいる方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。正式名称は、兵庫県立尼崎青少年創造劇場。1978年に開館したこの館では、演劇をテーマに様々な活動を展開しています。
今回のみんなの尼崎大学オープンキャンパスは「日々の暮らしに演劇を」というタイトルで開催。劇場ならではの要素である「演劇ワークショップ」も取り入れながら進めていきます。
はじめに、ピッコロシアターの広報を担当している古川知可子さんより、話題提供をしていただきました。
古川さんからは、ピッコロシアターはステージが広く、演じる人にとって使いやすい劇場空間であること、当初は、土地選びが難航していて建築はオープンギリギリまで奮闘していたこと、また専属のプロ劇団「兵庫県立ピッコロ劇団」が様々な地域に出向いて演劇ワークショップや公演を行っていることなどをお聞きしました。
話題提供のあとは、舞台裏の見学。今回はなんとせり(迫)に乗る体験をさせていただけることに。なかなかできない体験に参加者のテンションも上がります。
舞台裏見学のあとは、兵庫県立ピッコロ劇団員である本田千恵子さんと山田裕さんによるワークショップ。円になって手のひらでウェーブを伝えてみたり、ペアになって相手の動きに合わせて動いてみたり、最後にはチームになって一つの「状況」を描写してみたり。わずか50分ほどの時間で、様々な体験をしました。
最後は「静止画」というワークショップ。この写真、どんな「状況」を表現しているかわかりますか?
正解は「告白」。このように、講師から与えられた「お題」をメンバーが体で表現し、見ている人に正しく伝えるという内容。今回は3チームに分かれてそれぞれ違った「お題」をもらい、見ているチームがどんなお題を表しているかを当てていきます。
美しく、楽しく、そして意外性溢れる形で描写するか、もポイント。決められた時間の中でチームのメンバーと相談し、画面(舞台)の中でどんな役の人をどこへ配置するか、構成や役割分担を決めます。
一人ずつ「画面」の中に入っていき、少しずつ「静止画」が完成に近づきます。
状況が変わるたびに、見ている側からは「おー!」とか「えー?」などの声が聞かれます。
一枚の「画」をつくりあげるプロセスに、対話や想像、協働など、様々な要素が入っていて、非常に興味深いワークショップでした。
最後は、ピッコロシアターのみなさんと一緒に、テーマ別の座談会。「演劇の魅力アップについて考えたい」、「大ホールを使った新しい企画を考えたい」など、いくつかのグループに分かれて、話を展開しました。
今回のみんなの尼崎大学オープンキャンパスで一番印象的だったのが「演劇をするのは恥ずかしいので、話を聞くだけでもいいですか?」と言って参加していた女性のこと。
第1部(ピッコロシアターの説明)からの流れで、第2部のワークショップも恐る恐る体験されたところ、「これは面白い!」ということで、最後まで参加されることに。なんだか、新しい楽しみの扉を開くお手伝いをさせていただけたようで、うれしく思います。
普段体験しないことにチャレンジしてみることは、きっと楽しいことなのかもしれませんね。
次回のオープンキャンパスは、1月12日(金)の18時半から。場所はあまらぶアートラボ「A-Lab」という施設。次回は「アート」をテーマに開催します。たくさんの方のご参加をお待ちしております。詳細はこちらから。
募集情報(イベントは終了しています)
■日時
2017年12月13日(水)18:30〜21:00
■場所
ピッコロシアター大ホール 尼崎市南塚口町3-17-8
■内容
2018年に開館40年を迎えるピッコロシアター。公演だけでなく、演劇や舞台づくりを学べる学校や、地域の学校での演劇指導などの拠点としても知られています。当日は県立ピッコロ劇団による演劇ワークショップも開催。演技の楽しさを学びます。
■参加費
無料
■持ち物
筆記用具
動きやすい服装(舞台の上で裸足になります)
■定員
30名程度
■申し込み・問い合わせ
尼崎市役所 尼崎大学・学びと育ち研究担当
Tel:06-4950-0387 Fax:06-4950-0173
Email:ama-ucma@city.amagasaki.hyogo.jp
■共催
兵庫県立尼崎青少年創造劇場