2017年8月25日(金)「尼崎市民活動図鑑」と題したイベントが、あまがさき・ひと咲きプラザで開催されました。これは尼崎市の職員研修の一つで、職員が市民活動に関わる人と出会い、地域で起きている活動や取組みを知ることができるプログラムです。
今回は2部制で計15組の市民団体が参加。各団体3分間の活動発表を聞いた後、気になった団体のブースに分かれて約30分間の交流タイムがあり、詳しい話を聞くことができます。ちょっと就職活動の説明会みたいですね。
まずは派手なTシャツを着た二人組が登場。
この二人は、三和商店街で自転車マナー啓発の取組みをされている「ちゃりんこ来恋大作戦」チームの鶴留朋代さんと高下光永さん。商店街にマナー違反の自転車が多いものの、取り締まるばかりでは面白くない。そこで発想を転換し、「ぜひマナーを守った自転車で商店街に来てね」というメッセージを発信しているそうです。
こちらは「ミーツ・ザ・福祉(市民福祉のつどい)実行委員会」の清田仁之さん。交流タイムはぜひ我が団体へ! と3分間のプレゼンには力が入ります。
せっかく多彩な団体が集まる機会なので、今回の研修は一般の方も参加できるイベントとして開催。職員が42名、一般から36名、発表者も入れると総勢100名に参加いただき、団体間の交流にもつながりました。
熱心にメモを取る参加者も。
前半7組の発表を聞いたら、気になった団体のブースに分かれて交流タイム。約30分ずつ2回、2団体の話を聞くことができます。
輪になって自己紹介からはじまったのは「きらめきワクワクチャレンジひろば」。夏休みの子どもたちの居場所づくりのため、一緒に知恵をしぼってくれるメンバーを募集しています。
写真を使って説明しているのは「モリンピックパートナーズ」。尼崎の森中央緑地で11月に開催した運動イベントの実行委員会。このときはスタッフ募集をしていました。
交流タイムの時間を長く設けているのは、活動発表を一方的に聞くだけではなく、職員と市民活動のよき出会い、いわば「お見合い」を目的としているから。
近年「協働」や「連携」というキーワードをよく見かけます。まちで起こる課題や取組みに対して、当事者だけで考えるのではなく、関連する団体で情報交換をしたり、違った得意分野を持つ人が出会って協力することで、解決策が広がっていきます。
市職員も、実は「得意分野」を持った市民の一人。単なるボランティアだけではなく、互いに協力しあう形での協働ができるはずです。
例えば、ITで地域課題を解決する「Code for Amagasaki」の今井淳貴さんと、地域研究史料館の松岡弘之さん。館にある膨大なデータ(史料)を、多くの方に利用していただきたいと思っていた松岡さんと、行政のもつデータを利用してまちに役立つシステムを作りたい、と活動している今井さんの思いがうまくマッチングしました。
杭瀬のまちづくりに関わる「杭瀬アクションクラブ」を見学し、「自分も関わりたい」とコメントしていたのは、市役所から(公財)尼崎地域産業活性化機構へ派遣されている山崎智宏さん。実は最近、定例会に積極的に参加していて、仲間と一緒に商店街をめぐるつまみ食いツアーの企画をはじめているそうです。
今回の研修を企画した、尼崎大学・学びと育ち研究担当課の北原さんは「この研修から、いきなり次は市民と一緒に協働企画を、とまではいかなくても、『あのときお話を聞いた団体のイベントに行ってみよう』『お話した人の講座だ』など、知っている人がやっていると思えば参加しやすく、興味を持ちやすくなったと思います」と手ごたえを感じています。
職員が普段からまちの活動に目を向けるきっかけづくりにと、今後も継続開催を検討しているそうです。
当日参加いただいた団体は、次の15団体です。気になる団体がある方は、みんなの尼崎大学事務局までお問い合わせください。
Code for Amagasaki、ミーツ・ザ・福祉実行委員会、三和本通商店街 ちゃりんこ来恋大作戦!、NPO法人スマイルひろば、尼崎モリンピックパートナーズ、杭瀬アクションクラブ、放課後等デイサービスヤシノキ、みんなのサマーセミナー実行委員会、スーパープレゼンテーション、みとりまち実行委員会、へいわーえーなー、まあるい食卓、瓦宮ジャズフェスティバル実行委員会、きらめきワクワクチャレンジひろば、大庄公民館ことはじめかいぎ
また、ひと咲きタワー8階みんなのロビーでは、毎月第2水曜日19時から20時半まで、誰でも参加できる放課後ミーティングを開催しています。市内で活動する団体の活動紹介や仲間集めの場にもなっていますので、ご興味のある方はぜひこちらものぞいてみてください。
(文・みんなの尼崎大学事務局 宮崎)