5月12日(水)は緊急事態宣言が発令中のため、オンライン会議システムZoomを使ってみんなの相談室を開催しました。遠方からの参加者や新しい出会いがあった様子をご紹介します。
「みんなの尼崎大学 相談室(略して、みんなの相談室)」とは…
毎月第2水曜日の11:00〜21:00にあまがさき・ひと咲きプラザで開いています。「尼崎でこんな活動をしてみたい」「進めたいプロジェクトがあるから、仲間が欲しい」「何ができるかわからないけど、お手伝いをしてみたい」など、活動の場を見つけたい人や広げたい人が相談できる1日です。
参加者同士が交流できるコアタイムは、
・ ひるのミーティング(12:00〜13:30)
・ New! モヤモヤ茶話会(15:00〜15:30)
・ よるのミーティング(19:00〜20:30)
それ以外の時間で相談員(コーディネーター)へ個別相談をすることもできます。
カウンセラー仲間のマッチングがありました
今回のひるのミーティングは11人が参加。テーマは、
・ 親子ヨガのチラシの配布先
・ コミュニケーションを求めている人のつながり方
・ ワクチン接種に関して尼大生ができること の3つ。
「コミュニケーションを求めている人のつながり方」のテーマを出したのは、自己肯定感やカウンセラーの勉強をしている西川さん。西川さんは2月のオンライン相談室で相談員にアートセラピーの体験をさせてくれました。その様子はこちら。
今回は「ヤングケアラーなどの社会課題がありますが、困っているけど誰に相談したらいいか分からない人のつながりを尼大で作れないでしょうか?」と相談を持ちかけました。居合わせた松井さんもカウンセラーの活動をしたいと考えているそうで、「西川さんの意見に共感。まずは尼大に関わるカウンセラー同士でつながりたいですね」とのアイデアが。さらに「カウンセラー同士のつながりができれば、中央北生涯学習プラザで開かれているコミュニティサロン『GO-5 うめ!』にあわせて、貸し室を借りてカウンセリングをやってみたい」と盛り上がりました。
早速、相談室の次の日に西川さんと松井さんで打ち合わせをされたそう。尼大生のカウンセラー仲間を募集されるとのことですので、興味のある方は事務局までご連絡くださいね。
「戦争」について考えたい
よるのミーティングでは17人が参加し、「戦争を考える機会を作りたい」という相談事をみんなで考えました。
「戦争について話す機会がないので、戦争にまつわる映画を見て感想を言い合うようなゼミを開きたいと考えています」と話すのは、大学院で「戦争が戦後どう語られてきたか」をテーマに研究をしている峯さん。峯さんはこれまで戦争に関心を持っていましたが、授業で中韓の留学生と日本政府の戦争意識について意見を話している時に、留学生に意見を求められたが答えられず、「私は戦争についての事実は知っているけれど、それ以上に深く考えたことがなかった」と気づいたそう。「自分の意見を持つために、戦争について学び合う場を作りたい。でも『戦争』という言葉がハードルを高くしているので、どのように呼びかけたら参加者が集まると思いますか?」と峯さん。
地域の居場所作りを行う「NPO法人スマイルひろば」の細見さんからは、「戦争は最大の人権侵害。戦後75年経つけれど、今また戦前に近づきつつある危機感があります。尼崎でも紙芝居で戦争の記憶を伝える活動をしていますが、そんな活動とは違うのか?」や、「戦争について考えるなら戦争経験者など生の声を聞いた方が良いのでは」などのコメントがありました。しかし峯さんは、学校教育のように知識を習得する場ではなく、戦争について考えを深める場が欲しいと考えているそう。
すると「戦争という切り口だけだと難しいので『語りたいことをモヤモヤ語ろうの会』として、戦争の話や入管の話、外国人労働者の話などを語る場を作ってはどうか」とのアイデアが。「戦争となると日本側に立ってしまうので、他国の話や漫画の話を題材にした方が感情を入れずに語れるのでは」や「戦争について考えても、政治や経済、教育など見えない壁に行き着いて考えるのをやめてしまう」などの意見もありました。よるのミーティングの時間だけでは話がまとまりませんでしたが、峯さんは「まずはこんな風に話せる場が欲しかったのでよかったです」と話していました。
次回は2021年6月9日(水)11時から「ひと咲きプラザ」で開催します。現地で開催できることを願っていますが、状況によりオンラインに変更する場合がありますので、最新情報はみんなの尼崎大学のFacebookや尼崎市のホームページをご確認ください。相談員一同、皆さんのご参加をお待ちしております。