「モテる」の対象は?言い換えると何?「モテる」という言葉について、哲学談話(R8.1.14)

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 普段何気なく使ったり聞いたりするであろう言葉「モテる」。その言葉について、深く考えたことはあるでしょうか。今回のみんなの尼崎大学談話室では、「モテるって何なん?」について、哲学談話してみました。過去4回の談話室の内容は、以下からご覧ください。

第1回:哲学者・谷川嘉浩さんと「スマホ時代の哲学」を味わう談話室
第2回:恋愛、推し活、祈り、見返り? 哲学談話で語る「純愛」。
第3回:哲学対話ではなく哲学談話。友達と手土産の心地よい関係性を探る時間。
第4回:「人生半分損してる」って、なに? 誰のため?なんのため?徹底対話してみた

 いつも通り、参加者の自己紹介から。今回も幅広い年代の方々にご参加いただきました。新年一発目の談話室ということで、今年の抱負も合わせて紹介してもらいます。健康に過ごしたい方から、とにかく動いていろいろな場所へ行きたい方、さらには漢字検定を受けたい方まで、個性豊かな抱負が出てきました。

 2026年の目標が出揃ったところで、いよいよ哲学談話スタート!する前に、哲学談話のルールを改めて確認します。

1.話をさえぎらない
2.偉い人の言葉を使わない
3 .「人それぞれ」ですませない

 ルールをしっかりと確認し、哲学談話を始めていきます。まずは、「モテるって何なん?」というテーマを受けてのファーストインプレッションから聞いてみます。「学生時代、野球部で坊主だったからモテなかった」というエピソードや初恋の記憶など、具体的な経験についてのお話が出てきました。みなさん「モテる」に関連する思い出がたくさんある様子。しかし、今日は哲学談話ということで、「モテる」ってそもそもどういう意味なのか、ということについて、対象は?範囲は?言い換えるとどのような言葉になる?など、さまざまな観点から考えていきます。

 話題は、言い換えたらどんなワードになるのか、というお話に。「人気」や「魅力」などの意見が出てきました。さらには「ちやほや」という言葉との違いはなんだろう、という意見も。たしかに、言われてみれば似ている気もするし、ちょっと違うような気もします。普段は海外で生活しているという参加者に、英語で言い換えると何と言うか聞いてみました。英語では「Popular」や「hot」という単語が「モテる」に近い意味だそう。英語が全く話せない筆者ですが、何だかわかるような気がします、、。


 言い換えについての話題に続き、「モテる人の条件ってなんだろう」という内容に。

・共感能力が高い人がモテるのではないか。
・人望がある人には、たくさん人が集まっている印象がある。
・モテている人は、慕われている人なのではないか。


 などなど、「モテる人」のイメージがどんどん広がっていきます。

 ここからは、4~5人のグループに分かれ、「モテる」について考えていきます。


 あるグループでは、「モテる」はもともと動物の本能だが、そこに人間が再解釈を加えたのではないか?という考えに至ったそう。

 「クジャクが羽を広げてアピールすることも『モテたい』ことが理由だけど、人間の『モテたい』には違う意味もある。例えば、子どもやお年寄りにモテたいと思う人もいる。そこには『認められたい』『憧れている』という気持ちも含まれているのではないかと思った」


 なるほど、再解釈が加えられたことによって、「モテる」の中にたくさんの意味が含まれていったのかもしれません。

 また、あるグループでは、最近は「モテる」という言葉をあまり使わなくなったという声が。

「最近は、『推し』という言葉の方が多く使われるのではないかと思う。『モテる』は、自分に矢印が向けられている状態のことだけれど、『推し』は自分から矢印を向けている。人から得ることよりも、自分で選ぶことの方が重要視されるようになったことが影響しているのではないか」

 またまた新しい考え方が出てきました。ここから、矢印の向き方についての話が展開されていきます。ある参加者からは、「モテている状態は、1対1の対等な状態ではなく、自分への矢印が過剰に向けられている状態のことを言うのではないか。過剰であるから、モテている状態がいつまでも続くわけではない。だから『モテ期』という言葉が生まれたのではないかと思った。いつまでも続かないということは、いつかは弾けるということ。『モテ』は『人望バブル』に言い換えられる!」という意見が。「人望バブル」という新たなキーワードが飛び出しました。

 さらに話は発展し、「モテる」の言葉の由来はなんなのか、という話題に。たしかに、そもそも「モテる」って何なのでしょうか。1人の参加者の「もてはやされるが語源なのでは?」という意見に、みなさん共感の嵐。しかし、「偉い人の言葉を使わない」という哲学談話のルールに乗っ取り、語源をインターネットで検索することはせず、真実は謎のまま今回の哲学談話は終了。

 最後に、次回の談話室のテーマを出し合い、投票で決めていきます。


 「いい噓とはあるのか?」「血液型何型って何で聞くの?」など、またまた興味深いテーマが出てきましたが、投票の結果、前回の談話室でも接戦だった「知り合い/友だち/親友/その境目は?」というテーマに決定!次回は2月18日(水)に開催します。知り合いと友だちと親友の境目をひも解いていきたい方は、ぜひご参加ください。